「退職した後に転職活動をしよう」と考える人がいますが、それにはリスクが伴います。 確かに、看護師は転職には困らない職種であり、「どこにも転職できない」という事態には陥りにくいでしょう。 しかし、理想の職場に勤められるかどうかは別の問題です。 自分の希望する転職先を見つけるためには、在職中に転職を成功させることが大切です。 ここでは、在職中に転職先を見つけるための秘訣をご紹介します。

在職中に転職先を探すメリット

今の職場に在籍しながら転職先を探すことで、様々なメリットがあります。

余裕を持って転職先を選べる

在職中に転職先を探すことの最大のメリットは、余裕を持って転職先を選べることです。
看護師の求人はたくさんあるため選択肢が多く、それがかえって転職先を見つけることを大変にしています。
数多くある求人のなかから、自分自身に一番合っているところを見つけ出すのは、思いの外時間がかかるものです。
確かに働きながらの転職活動は大変なものですが、収入を得ながらゆっくりと転職先を吟味できるのは在職中だけなのです。

今の職場より条件の良いところが見つかりやすい

今よりも条件の良い職場に転職したいのであれば、特に在職中に転職活動を始めましょう。
給料が高く福利厚生が充実しているような条件の良い職場は、募集に対して応募数が多いことがほとんどです。
人気が高い求人ほど採用されない可能性が出てきます。
このような時に、在職中であれば他の好条件の転職先を探す時間もありますが、退職してしまった後では、焦りから妥協して転職先を決めざるを得ない状況になってしまいます。

条件の良い職場への転職のコツは、在職中に時間をかけて転職先を探すことなのです。

社会保険の手続きが楽

転職先を見つけずに退職した場合、各種社会保険の手続きを自分で行わなければなりません。
年金や健康保険、雇用保険などの手続きは想像以上に手間がかかります。
在職中に転職先を決めておき、雇用の空白期間がなければ、各種保険の手続きは転職先が代行してくれることがほとんどです。

在職中の転職を成功させる秘訣は？

在職中に転職を成功させる秘訣とは、転職先に求める条件を明確にすることです。
転職を考えている人は、誰しもが「できるだけ条件の良い職場」に転職したいと考えます。
しかし、給料面や福利厚生、休日数、通勤の便など、すべての条件が理想に合う転職先はそう多くはありません。
そこで、自分が転職先に求める条件として、「これだけは譲れない」という条件を明確にしておくことが大切です。
その上で、「この条件に近いとさらに良い」「この条件はどちらでも良い」という優先順位をつけましょう。
これにより、転職先に求める条件が具体的で明確になり、転職先探しがスムーズになります。
自分にとって条件の良い職場を見つけるための秘訣だと言えるでしょう。

転職先への条件に優先順位をつけるコツ

まずは、転職先に求める条件の項目ごとに優先順位をつけてみましょう。
一般的に、大きく分けて以下の4項目があります。
・収入（月収や年収）
・年間休日数
・福利厚生
・その他の取り組み

ここから、さらに具体的に自分の求める条件を洗い出しましょう。
例えば、休日数を最重要の条件とするなら、「年間120日以上の休日数は譲れない」といったように、具体的な数字を明確に決めておきましょう。
福利厚生であれば、退職金はいくらもらえるのか、退職金は勤続何年目から出るのか、などの条件が挙げられます。
その他の取り組みであれば、院内研修や勉強会は開催されているのか、プライベートを大切にする方針の職場なのか、などとなります。
まずは、上記4項目の優先順位を決めた上で、そこから具体的な条件を設定していけば、自ずと優先順位が決められることでしょう。

在職中の転職活動には転職サイトの活用を

在職中の転職活動を効率的に進めるには、転職サイトを活用してみましょう。
実際に、転職サイトの登録者の内、80％は在職中の看護師だというデータもあります。
転職サイトには転職コンサルタントが在籍しており、転職先へ求める条件さえ伝えておけば、あなたの代わりに転職先を探してくれます。
また、在職中であることを考慮した上で、募集先の病院・施設との交渉や、面接などの日取りの調整をしてもらうこともできるのです。
転職サイトは、もはや在職中の看護師のためにあると言っても過言ではありません。
転職サイトのほとんどは無料で登録でき、その後の費用も必要ありません。
相談だけの利用もできます。
在職中の転職を成功させる秘訣は、転職先への条件を明確にするとともに、転職サイトを上手く利用することにあります。