転職を検討するなかで、ペインクリニックに興味を持つ看護師が多いようです。 ペインクリニックとは、「痛み」を専門にアプローチする唯一の診療科です。 ペインクリニックへの転職では、痛みについての経験や知識を身につけられるだけでなく他にもたくさんのメリットがあります。 今回は、ペインクリニックへ転職する前に知っておくべきメリットやデメリットについて解説します。
目次
看護師がペインクリニックへ転職する場合のメリット
看護師がペインクリニックへ転職することで得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、転職でのメリットについて見ていきましょう。
個別的な看護を行える
ペインクリニックは「痛み」を治療する専門領域です。
痛みは、頭痛や腰痛といった部位による分類ができますし、帯状疱疹や幻肢痛、脊柱管狭窄症などの原因によっても分けられます。
「痛み」とひとことで言っても、それを発生させる原因やその治療法などは一人ひとりに合わせたものとなります。
つまり、必然的に個別看護を行うこととなるため、患者に合わせた個別的な看護スキルが自然と身につくのです。
ペインクリニックは、「個別的な看護を実践したい」と考えている看護師に最適な転職先と言えるでしょう。
コミュニケーション能力が身につく
看護スキルの一つとして、「患者とスムーズなコミュニケーションが取れる」「確実に主訴を探り出せる」といったスキルは欠かせません。
痛みの治療を行う上で、痛みの原因となる疾患や症状を特定するために、ペインクリニックでは問診を重要視しています。
そのため、通常業務内での患者とのやり取りの機会が多く、コミュニケーション能力を高められるのです。
痛みという症状は可視化できるものではなく、患者の主観によるところがとても大きいものです。
痛みという主訴について詳しく掘り下げられる環境に身を置くことで、あなたのコミュニケーション能力はグングン伸びていくことでしょう。
また、患者の痛みについて、「いつ」「どこが」「どのように」といった情報を医師に伝達する機会も多くあるのがペインクリニックの特徴です。
医師と密なコミュニケーションを取ることを経験したい、という看護師にもおすすめの転職先となります。
夜勤なし
ペインクリニックのメリットとして、「夜勤なし」ということが挙げられます。
ペインクリニックは、病院勤務およびクリニック勤務問わず、外来対応が一般的です。
そのため、夜間の入院患者への対応をする必要が無く、夜勤なしの勤務体系であるところがほとんどとなります。
「夜勤の無い職場に転職したい」と考えている看護師にとっては、その点も大きな魅力ではないでしょうか。
看護師がペインクリニックへ転職するデメリット
直接的な看護ケアが行えない
ペインクリニックでは疼痛や神経症状などに対して薬物療法で痛みを緩和することとなります。
したがって、直接的な医療処置は麻酔医が行うことになり、看護師はそれをサポートする役割であるところがほとんどです。
そのため、看護師による医療的な処置を行う機会は少なく、「看護師のスキルを向上できない」と悩む人もいるようです。
収入が減ることも
ペインクリニックに限らず、夜勤なしの職場に転職することで収入が下がるといったリスクがあります。
夜勤手当は看護師の月収のなかでも大きな割合を占めています。
そのため、現在夜勤手当を受け取っている人からすると、収入が下がる可能性があるのです。
ペインクリニックに勤務する看護師の月収相場は、約25万円となっています。
夜勤なしのメリットを重視して収入が減ることを受け入れられるかどうか、転職前には一度検討するようにしましょう。
ペインクリニックへの転職での注意点
ペインクリニックへの転職先として「大学病院のペインクリニック外来」と「ペインクリニック(町の診療所や医院)」の2つが挙げられます。
大学病院のペインクリニック外来では夜勤があるところもあり、「夜勤なし」の条件を重視するのであれば避けるべきでしょう。
また、ペインクリニックは比較的新しい領域であることから、転職先はやや少ない傾向にあります。
そのため、大学病院や診療所を問わず、ペインクリニックへの転職では転職先を探し出すのは大変かもしれません。
そこでおすすめなのが、看護師専門の転職サイトの利用です。
転職サイトでは、あなたが希望する条件に最適なペインクリニックを効率的に探すことができます。
転職サイトへ登録することで、あなたの担当エージェントからペインクリニックを紹介してもらえるのです。
ペインクリニックは数ある看護師の転職先のなかでも、転職難易度がやや高めと言えます。
そのため、転職サイトを利用することが、あなたの転職を成功させる大きなカギとなるでしょう。
転職サイトの登録や利用はすべて無料で行えます。
ぜひ転職サイトを上手く活用してみてください。