看護師にとって働くモチベーションの一つとなるのが、給料なのではないでしょうか。 一般的に給料が高いというイメージのある看護師ですが、実際には給料が上がりにくいという問題点もあります。 「もっと給料を上げたい」「早く給料を上げるにはどうすれば良いのか」と悩む人も少なくありません。 今回は、看護師の給料が上がりにくい理由を確認した上で、どうすれば給料を上げられるのかについて解説します。

看護師の給料が上がりにくい3つの理由

看護師の初任給は一般職の平均を大きく上回り、比較的給料が高い職業と言えます。
しかし、昇給の幅が小さく、給料が上がりにくいという特徴があります。
なぜ、看護師の給料は上がりにくいのでしょうか。

看護師は奉仕の精神で働くから

看護師に限らず、医療職全般に「奉仕の精神」が根付いている傾向があります。
つまり、看護師は営利を求める職業ではないという風潮があるのです。
病院においても、運営のための利益は求めるものの、営利を第一の目的としていないところがほとんどでしょう。
そういった理由から、看護師の給料について見直す機会がないことが、給料が上がりにくい理由の一つです。
また、医療サービスに応じて病院が得られる診療報酬の額は一律に決められています。
看護師一人に対して病院が得られる利益もほとんど決まっていると言えますので、昇給額も大きく上がることはないのです。

長く勤務する看護師が少ない

看護師の転職の節目となるのが5年目だと言われ、10年以内には6割が退職するという日本医療労働連合組合のデータがあります。
看護師の9割は女性であることから、出産や育児休暇などで離職する可能性が高いのです。
長期的に勤務してもらえないのであれば、給料などのコストを削減したいと考える病院は多くあります。

役職手当がつく看護師の割合が少ない

役職手当がつくことで、給料を大幅に上げることが期待できます。
師長クラスであれば平均で月5万円ほどの手当てがつくようです。
しかし、実際に役職に就くことができる看護師は多くありません。
師長クラスや部長クラスに昇格するには、早くても10年以上は経験を積まなければならないでしょう。
また、役職の枠そのものが少なく、数十人に1人の役職に就くのは簡単なことではありません。

今の職場で給料を上げるには

前述のように、看護師の給料を上げることは、そう簡単なことではありません。
しかし、今の職場環境のなかで給料を上げられるなら、それに越したことはないでしょう。
どのような方法があるのでしょうか。

「認定看護師」を取得する

認定看護師とは、日本看護士協会が高い看護スキルを持った看護師を認定する制度です。
昨今の看護師業界では認定制度を重視する動きがあり、認定看護師に対して手当を支給する職場が増えてきています。
もし今勤務している職場がスキルアップやキャリアアップに積極的で、認定看護師に対して給料面での優遇があるのであれば、認定看護師を目指すことを検討してみましょう。
ただし、認定看護師を取得するための条件として、「実務経験が5年以上（うち3年以上は特定の看護分野に従事する）」や、指定された教育課程を受ける必要があることに注意が必要です。

夜勤手当を増やす

「今すぐ」給料を上げるためには、夜勤の回数を増やし手当を多くもらうことが、一番現実的な方法となります。
夜勤手当の相場は4,000円～11,000円ほどであるため、その金額に夜勤回数をかけたものが、給料として反映されます。
ただし、夜勤は身体への負担が大きいことや、職場の勤務シフトの都合上夜勤回数を増やせない場合もあるでしょう。
健康に悪影響を及ぼさない範囲で、師長と相談しながら夜勤の回数を調整する必要があります。

早く給料を上げる方法は「転職をすること」

現在の職場で給料を上げるには、夜勤を増やすなど身体への負担を代償とするか、認定看護師取得など時間をかけて昇給を目指す方法しかありません。
できるだけ早く給料を上げたいのであれば、やはり転職をすることです。
同じ診療科であっても、勤務先の病院が違うだけで、給料が大きくアップすることも珍しくありません。
また、現在の職場がスキルアップやキャリアアップに対して正当に評価してくれない職場であれば、それを評価してもらえる職場に転職することで一気に給料を上げられる可能性があります。

給料を上げるための転職は転職サイトの活用を

転職の目的が「給料を上げたい」というのであれば、転職サイトを活用しましょう。
転職サイトでは、コンサルタントがあなたの希望に合った転職先を提案してくれます。
その上、転職先との給料の交渉なども、コンサルタントがあなたに代わって行ってくれるのです。
現在の給料を不満に思うのであれば、一度転職サイトで相談することをおすすめします。
転職サイトは登録無料であり、相談や情報収集のみの利用もできますのでぜひ活用しましょう。