看護師が中小の転職サイトを利用するメリット・デメリット
目次
看護師が中小規模の転職サイトを利用するメリット
大手の転職サイトには、安心感から多くの転職希望者が登録しています。
しかし、知名度の点で劣る中小規模の転職サイトには、大手にはない独自の特色を打ち出しているところが多いのです。
その特色によっては、転職希望の看護師にとって大きなメリットが得られます。
それはどのようなものでしょうか。
融通が利きやすい
転職サイトは、登録者の転職が成立することで求人先から受け取る手数料で収益を図っています。
中小の転職サイトは、大手に比べて登録者数が少ないため、自社で転職してもらうために一人一人の登録者に多くの労力をかけてくれます。
登録者の希望をより聞き入れてくれやすく、相談などへも親身になって対応してくれることが多いでしょう。
転職が成立する見込みがあれば、求人先への条件交渉にも力を入れてくれるでしょうし、仮に不採用が続いたとしても根気強くサポートしてもらえるでしょう。
一人のコンサルタントが全て担当することが多い
大手の場合は、登録者のサポートをするコンサルタントと、求人先への営業は別の人間が担当することが一般的です。
中小では、一人のコンサルタントが両方を担当している場合も多く、求人先の詳細情報をより正確に教えてもらえます。
求人先の意向と登録者である看護師の希望どちらも正確に把握したうえでサポートをしてもらえますので、「事前に聞いている話と違う…。」といった事態になることは少ないでしょう。
ただし、中小企業では人的資源も限られていますので、一人の担当者が受け持っている登録者の人数が多すぎると、忙しく手が回らない可能性もあることには注意が必要です。
地域特化型は地元に強い
地域を限定している転職サイトは、求人先である地元の医療機関や企業との結びつきが強く、求人を独占しているケースもあります。
そのため、大手には掲載されないような好条件の求人情報を持っている場合があるのです。
また、求人先との深い信頼関係により、より良い条件で勤務するための条件交渉にも期待できるものです。
自分の希望する勤務地に合致している地域特化型の転職サイトは、中小規模であっても利用価値は非常に高いと言えます。
看護師が中小規模の転職サイトを利用するデメリット
中小ならではのメリットは、転職する看護師にとって魅力的に映りますが、もちろん中小ゆえのデメリットも存在しています。
メリットだけでなくデメリットについても理解しておきましょう。
コンサルタントが限られる
中小では、一人のコンサルタントが受け持つ役割が多く依存度も高くなりますので、もし担当になったコンサルタントが退職してしまうと、その代わりになる優秀なコンサルタントを期待するのは難しいでしょう。
大手であれば、個人差はあれども、組織として業務のシステム化、マニュアル化が整備されていますので、コンサルタントが変更になっても大きな問題は起こりにくいと考えられます。
しかし、中小では大手ほど業務体制も仕組みも整備されていないため、コンサルタント個人の能力差がそのままサポートに顕著に表れてしまうことになります。
コンサルタントが変わるだけで、別の転職サイトになったのかと思うほどサポートの質や内容に差異が生じてしまうこともあり得ます。
企業の存続性
昨今、高齢化社会の影響で業界問わず人手不足が深刻化してきています。
転職サイトを営む人材サービス業界でも同様で、登録者は多くても自社のコンサルタントやその他のスタッフ不足で事業を拡大したくてもできない状況にあるところや、事業を継続できないところが増えてきています。
その傾向は中小企業に顕著に表れており、中小企業では今後企業の存続のため大手企業からのM&Aにより吸収合併される可能性が高くなっているのです。
大手企業に吸収されれば、経営方針が変わり、それまでの転職サイトの特色も変わってしまうことになります。
中には、事業そのものが大きく変わることにより、転職のサポートが終了してしまうことも考えられます。
転職では、人によって長ければ入職までに半年以上かかることもあり、長期間転職サイトとは関わることになります。
企業としての継続安定性の面で不安要素があるのが、中小の転職サイトの弱みと言えるでしょう。
中小規模の看護師転職サイトは特徴を踏まえて利用する
中小の転職サイトの利用には、まずそのサイトの特色を理解したうえで、自分の希望する地域や職場の求人があるかどうか、見ていきましょう。
希望に合いそうであれば、大手にはない求人に巡り合える可能性は高く、また好条件での転職にも期待できます。
中小ならではのメリットを活かせられれば、看護師が満足できる転職を実現するのに大いに役立つでしょう。