看護師求人情報を見ているときに「決算賞与あり」という言葉を目にしたことはありませんか。 決算賞与とはいったい何で、通常の賞与と何か違うのでしょうか。 また決算賞与があると、年収は増えるのでしょうか。 少しでも条件の良い病院に勤務するためにも、決算賞与の意味や内容について理解しておきましょう。
決算賞与の意味とは
決算賞与とボーナスの違い
決算とは、各施設や会社で決められた決算月に1年間の収入と支出を算出し、経営状況を判断することです。
決算によって利益が大きく出た場合、その一部を社員に還元することがあります。
これが決算賞与です。
決算賞与は、あくまで利益が出た場合に支給されるものですので、毎年必ずもらえるとは限りません。
一方、ボーナスは給与規定である程度決まっているものなので、決められたタイミングで決められた分の賞与が支給されます。
一般的には給料の基本給×数ケ月分が年2回に分けて支給されることがほとんどです。
ボーナスの金額は基本給によって変動しますので、長年働いて基本給が上がっていけば、それだけボーナスも上がることになります。
このように、決算賞与とボーナスは、全く違うものです。
決算賞与と年収の関係
国の医療費抑制政策によって、病院の半数以上が赤字経営といわれています。
このような中、求人詳細に「決算賞与あり」と書かれている医療機関は、一般的に経営状況がよいと考えられます。
「決算賞与あり」ということは、「お給料の他にも臨時ボーナスが入るよ」と言っていることと同じことですので、それだけ高収入になるということです。
ボーナスに加えて決算賞与が見込めれば、大きな年収アップが期待できます。
しかしながら決算賞与は病院の経営状態によって変動します。
そのため決算賞与があるということは、最低年収は決まっているが、最高年収は経営状態次第となります。
決算賞与を出す意味とメリット
医療機関が決算賞与を出すと、勤務している看護師はやりがいを感じて仕事に励みます。
モチベーションが上がるためです。
またこれ以外にも看護師の離職率を下げることにもつながります。
また決算賞与を出すメリットは病院側にもあります。
利益が出た場合、利益額に合わせて税金を納める必要がありますが、利益が大きいとそれだけ税額も上がってしまいます。
税金として支払うのなら、スタッフに還元し、モチベーションを上げた方が効果的だと考え、病院としてもメリットが大きくなります。
注意すべき「決算賞与あり」の求人
決算賞与を出せる医療機関は経営状況が良いところですが、求人情報に記載されている「決算賞与あり」の情報を全て鵜呑みにしてはいけないケースもあります。
求人を見る看護師側からすれば、「決算賞与あり」と書かれている医療機関に応募したくなるのは当然でしょう。
年収がアップする可能性があるため、応募する看護師も増えるはずです。
このような効果を期待して、実は決算賞与が出せる状態ではないのにも関わらず、「決算賞与あり」と記載している医療機関も中には存在しています。
このような医療機関は、人材を確保するために「決算賞与あり」との情報を掲載しています。
もちろん利益が出れば決算賞与を出すつもりなのでしょうが、実際には出せない状態であれば、その情報は無意味なものになります。
またこのような医療機関は一般的に看護師の入れ替わりが激しく、看護師不足に窮している場合がほとんどです。
「決算賞与あり」と書かれている求人に応募する場合は、過去数年間の決算賞与支払い実績を確認したうえで応募するようにしましょう。
転職サイトのコンサルタントを活用
決算賞与がある病院は経営状況が良く、高収入が期待できるため、転職を考える看護師からの人気は非常に高いと言えます。
しかしその一方で、決算賞与を逆手に取った求人情報が存在しているのも事実です。
転職サイトに登録すれば、コンサルタントからのアドバイスももらえるため、決算賞与の
実績があるかどうかもすぐに調べてくれますので、安心して応募できます。転職サイトはこのような活用方法もあるのです。