Spotifyは2025年4月2日に広告主向けプラットフォーム「Spotify Advertising」を大幅に刷新し、音声広告の自動取引を
中心とした対規模市場への参入したことを発表しました。
音声広告の未来が一気に加速するアップデート内容👇
✅「Spotify Ad Exchange(SAX)」公開:リアルタイム入札で音声広告枠を自動取引。
The Trade Desk,、Googleディスプレイ&ビデオ360、Magniteと接続済
✅ 生成AI×社内スタジオ(Creative Lab / AUX)で高品質なクリエイティブ制作を支援
✅ Ads Managerを強化:ターゲティング精度と運用型広告の柔軟性を向上
✅ 効果測定も進化:Brand Liftやアプリインストール成果をリアルタイムで確認可能
出典:Spotifyが広告主向けプラットフォームを大幅刷新🎧Google DV360からも配信可能に
これにより日常的に、Spotifyで楽曲やポッドキャストを視聴するZ世代へのリーチが獲得しやすくなることが期待されます。
Contents
Spotify Ad Exchange(SAX)
Spotify Advertisingは音声広告取引を自動化するオークションシステムSpotify Ad Exchangeを公開、リアルタイムビッディング
を通じて、音声広告枠の自動取引が可能になりました。
すでにSpotify Ad ExchangeはThe Trade Desk、Googleディスプレイ&ビデオ360、Magniteなど主要のデマンドと
接続されており今後はAdformとYahoo DSPとの接続も開始していくとのことです。
これにより広告主は、最大規模のデマンドを通じてSpotifyの高品質な音声広告インベントリーを買い付けることが可能となり
さらなるリーチの獲得に期待ができるでしょう。
クリエイターの収益向上にも期待
Spotifyには日常的に音楽を制作するクリエイターやポッドキャストと呼ばれる小規模なインターネットラジオを展開する
クリエイター向けに収益の分配を行うクリエイター支援プログラム「Spotify Partner Program」があります。
今回のAdExchnageの公開によりよりプレミアムなデマンドでリアルタイムな買い付けが可能になったため、Spotifyインベントリー全体の質と収益の向上が期待されクリエイターへの分配も上がることが期待されます。
主要2デマンドについて軽く解説
合わせて主要2デマンドについて軽く解説しておきます。
The Trade Desk
The Trade Desk(トレード・デスク)は、広告代理店や広告主向けのクラウドベースのプラットフォームを提供する企業です。
主な特徴、実績、在庫数、UID2.0について解説します。
The Trade Deskの概要
- 事業内容:
- デジタル広告のバイサイド(広告主側)に特化したプラットフォームを提供
- ディスプレイ広告、ビデオ広告、オーディオ広告、コネクテッドTV(CTV)広告など、多様な広告チャネルに対応
- データに基づいた広告配信、ターゲティング、効果測定を可能にするツールを提供
- 強み:
- 独立系プラットフォームとして、透明性の高い広告取引を実現
- 高度なデータ分析とターゲティング技術
- CTV広告分野での強み
- オープンインターネットを推進
主な実績
- 世界中の大手広告代理店や広告主が利用
- CTV広告市場での成長を牽引
- 革新的な技術開発による業界への貢献
在庫数について
- The Trade Deskは、多様なパブリッシャー(媒体社)と連携し、膨大な広告在庫にアクセス可能
- 具体的な在庫数は常に変動しますが、幅広い広告チャネルと連携することで、広告主のニーズに応じた在庫を提供
UID2.0について
- UID2.0(Unified ID 2.0):
- The Trade Deskが提唱する、プライバシーを尊重した新しいデジタル広告IDソリューション
- Cookieに依存しない、オープンで相互運用可能なIDフレームワーク
- ユーザーの同意に基づき、広告主とパブリッシャー間で安全にデータを共有
- プライバシーを保護しながら、関連性の高い広告配信を可能にする
- UID2.0の重要性:
- Cookie規制が進む中で、デジタル広告の持続可能性を確保
- ユーザーに透明性とコントロールを提供
- 広告主とパブリッシャーに、より効果的な広告取引の基盤を提供
The Trade Deskは、UID2.0を推進することで、プライバシーを尊重したデジタル広告の未来を築くことを目指しています。
Googleディスプレイ&ビデオ360
Google ディスプレイ&ビデオ 360(DV360)は、広告主向けの統合プラットフォームであり、多様なデジタル広告キャンペーンの計画、購入、管理、測定を効率的に行うための包括的なツールセットを提供します。
主な特徴と利点:
- 統合されたプラットフォーム:
- ディスプレイ、動画、オーディオ、コネクテッド TV(CTV)など、多様なフォーマットの広告キャンペーンを単一のインターフェースで管理できます。
- これにより、キャンペーン全体の可視性が向上し、効率的な最適化が可能になります。
- 豊富な在庫:
- Google の広範なネットワークと提携メディアを通じて、多様な広告枠へのアクセスを提供します。
- これにより、ターゲットオーディエンスへのリーチを最大化できます。
- 高度なターゲティング:
- 詳細なオーディエンスセグメント、コンテキストターゲティング、リマーケティングなどの高度なターゲティングオプションを提供します。
- これにより、適切なユーザーに適切なタイミングで広告を配信できます。
- データと測定:
- リアルタイムのレポートと分析ツールを提供し、キャンペーンのパフォーマンスを詳細に把握できます。
- これにより、データに基づいた意思決定と最適化が可能になります。
実績と在庫数:
- DV360は、世界中の大手広告主によって利用されており、多くの成功事例があります。
- Google の広範なネットワークと提携メディアを通じて、非常に豊富な広告在庫へのアクセスを提供します。
- 主要なSSPに接続されていることからGoogleAds単独と比較して約2.5倍の在庫を保有しています。
Publisher Advertiser Identity Reconciliation(PAIR):
- PAIRは、広告主とパブリッシャーが自社のファーストパーティデータを安全に照合し、より関連性の高い広告を配信できるようにするソリューションです。
- これにより、プライバシーを保護しながら、より効果的な広告キャンペーンを実現できます。
認定バイヤーのみが使用可能:
- DV360は、高度な機能と広範な在庫へのアクセスを提供するため、通常は認定バイヤーのみが利用できます。
- 認定バイヤーは、Google の審査プロセスを通過し、プラットフォームの利用に関する専門知識を持つ広告主や代理店です。
- 認定バイヤーになるためには、Googleの認定パートナーになるか、Googleの認定プログラムを受講する必要があります。
その他:
- DV360 は、Google マーケティング プラットフォームの一部であり、他の Google 広告プロダクトとの連携も可能です。
- 機械学習を活用した自動入札機能により、キャンペーンの最適化を自動化できます。
Spotify Ads Managerを強化
Spotify Ads Managerは、広告主がSpotify上でオーディオ広告やビデオ広告を迅速かつ容易に作成し、配信するためのセルフサービスプラットフォームとして提供されています 。その主な目的は、広告主に対して広告掲載プロセスにおける容易さ、キャンペーンに対するコントロール性、そして広告パフォーマンスの最大化を提供することにあります 。このプラットフォームを利用することで、広告主は数分でオーディオ広告やビデオ広告を制作し、世界中のSpotifyリスナーに向けて配信を開始できます 。キャンペーンの開始にあたっては、現地通貨で250.00という比較的低い最低予算が設定されており、中小企業を含む幅広い広告主にとって利用しやすいものとなっています 。
リーチ可能なオーディエンス (Reachable Audience)
Spotify Ads Managerを通じて広告主がリーチできるオーディエンスは非常に広大です。世界中で6億7500万人以上の月間アクティブユーザー(MAU)を誇り 、184の市場で利用可能です 。そのオーディエンスは、多様なデモグラフィックと興味を持つリスナーで構成されており 、音楽やポッドキャストを積極的に楽しんでいます 。Spotifyユーザーのエンゲージメントは非常に高く、コンテンツに対するエンゲージメントの93%が広告エンゲージメントに転換されるというデータもあります 。
Spotify Ads Managerの主なターゲットとなるのは、広告が表示される無料版Spotifyのユーザーですが 、一部の広告フォーマット(ディスプレイ広告など)はプレミアムSpotifyユーザーにも表示される可能性があります 。特に、若年層であるGen Zやミレニアル世代はSpotifyの主要なユーザー層であり 、モバイルデバイスでの利用が非常に多い傾向があります 。また、音楽だけでなくポッドキャストも積極的に聴くユーザーも多く 、特定の活動中(ワークアウト、通勤、料理など)にSpotifyを利用するユーザーも多いため、広告主はこれらのコンテキストに基づいたターゲティングも可能です 。Spotifyを日常に不可欠なものと考えているユーザーは90%以上にのぼり 、プラットフォームにおけるビデオコンテンツの消費も急速に増加しています
Spotify Ads Managerの成功事例や活用事例
Spotify Ads Managerを活用した広告キャンペーンの成功事例は数多く報告されています。これらの事例は、様々な業界や規模の企業が、多様なマーケティング目標を達成するためにSpotify Ads Managerをどのように活用しているかの具体的な例を示しています。
例えば、旅行ブランドのContikiは、Spotify Ads Managerを利用してオーディオ広告とビデオ広告を組み合わせたキャンペーンを実施し、ウェブサイトへのクリック数を267%増加させるという大きな成果を上げました 。このキャンペーンでは、ユーザー生成の旅行コンテンツを活用し、若年層の旅行意欲を喚起することに成功しています。
ウェブホスティング会社のIONOSは、既存のクリエイティブアセットを再利用し、オーディオ広告とビデオ広告の両方をSpotifyで展開しました。広告インプレッションとウェブトラフィックの増加という異なる目標を持つ2つのキャンペーンを実施し、それぞれで高いクリック率を達成しました。また、フリークエンシーキャップを設定することで、広告の新鮮さを保ち、ユーザーの飽きを防ぐ工夫も行っています 。
イタリアのペットフードブランドMongeは、Spotifyで2部構成のビデオキャンペーンを実施しました。第一部では、ブランドの創業者とその愛犬の物語をOpt-In Video広告で伝え、リスナーにブランドの背景を理解してもらうことを目指しました。第二部では、新製品を紹介するためにサウンドオンのVideo Takeover広告を展開し、ウェブサイトへのトラフィックを促進しました。このキャンペーンでは、高いCTRと動画視聴完了率を記録しています 。
音楽博物館のMIDEは、経済学への興味を若い世代に喚起するというミッションのもと、Spotify Ad Studioを利用して革新的なキャンペーンを実施しました。プエルトリコのラッパー、Bad Bunnyの楽曲をベースにしたアニメーションのレゲトンミュージックビデオを制作し、経済学者のカール・マルクスを登場させるというユニークな内容で、若いオーディエンスの注目を集めました。このキャンペーンは高いCTRを記録し、博物館のウェブサイトへのトラフィック増加に貢献しました 。
これらの成功事例からわかるように、Spotify Ads Managerは、ブランド認知度の向上、ウェブサイトへのトラフィック増加、エンゲージメントの促進、そして最終的なコンバージョンの獲得など、多様なマーケティング目標の達成に貢献できる強力なツールです。特に、オーディオ広告とビデオ広告を効果的に組み合わせたマルチフォーマットキャンペーンは、より高い広告効果を生み出す可能性を秘めていると言えるでしょう 。
音声広告市場の未来に期待
Spotifyが広告主向けプラットフォーム「Spotify Advertising」を大幅に刷新し、音声広告の自動取引を中心とした大規模市場への参入を発表しました。この刷新により、広告主は音声広告の自動取引、高品質なクリエイティブ制作、高精度なターゲティング、リアルタイムでの効果測定が可能となり、特にZ世代へのリーチが容易になることが期待されます。
結論として、Spotifyは今回のプラットフォーム刷新により、音声広告市場における地位を強化し、広告主にとってより魅力的で効果的な広告プラットフォームとなることを目指しています。