看護師が転職するには、もともとの職場への不満がありそれを解消するためや看護師としてのスキルアップやキャリアアップを図るため、自身が描く看護師像を実現するためなど人それぞれに理由があるはずです。 いずれにしても、それまでの状況より良くなるために転職するわけですが、なかには転職後に後悔してしまう人もいます。 何故そんなことになってしまうのか、転職で失敗してしまう代表的なパターンとその対策についてまとめました。 転職成功のために是非参考にしてください。

転職先の実地調査を怠ることによる失敗

転職の際には、転職先の状況を把握しておくことが大切です。

特に、転職理由が職場環境が自分に合わないことによるものだった場合、現在の職場と全く違う職場であれば大丈夫であろうとの思い込みだけで転職先を決めてしまうのは早計です。

例えば、以下のようなケースもあるのです。

失敗してしまったケース

大規模病院から小さな個人病院への転職で後悔

大規模な病院での忙しさゆえの殺伐とした雰囲気になじめず、アットホームな雰囲気を求めて小規模の病院であれば大丈夫だろうと転職を決めたが、そこではいじめが横行しており、人数が少ない分逃げ場がなく以前に増して勤務しづらくなってしまい退職。

急性期病院から介護分野への転職で苦痛が大きく

常にハードな急性期病院での勤務に疲れ、ゆったりと働ける特別養護老人ホームへ転職したが、そこで働く看護師を含むスタッフのやる気のなさ、入居者への暴言を目の当たりにし、日ごとに精神的苦痛が増大したため退職。

失敗を回避するには？

これらのケースは、事前の職場見学をせずに、院長や採用担当者だけの話を頼りに転職先を決めてしまい後悔してしまったケースです。

厳密には実際に勤務してみないことには分からない部分もありますが、少なくとも事前に職場を見学し、そこで働く人たちの仕事ぶりや患者や入居者への対応を見ておけば、何かしらの兆候が感じ取れたはずです。

自分自身でしっかりと職場の雰囲気やそこで働くスタッフ、特に自分と同じ看護師にはどのような人たちがいるのかを、可能な限り知っておかなければなりません。

転職を成功させるためには新しい職場の実地調査は必須です。

事前の確認不足による失敗

「募集時の提示条件と違う」「面接で聞いていた話と違う」といった転職する看護師にとって理不尽と思えることがあるのも現実です。

失敗してしまったケース

募集時の条件と違う

募集時の条件に、募集している診療科での5年以上の経験者は給与を上乗せと掲載されていたのに、内定後に契約書を見ると、給与の上乗せには別の条件が含まれており、自分は該当しないことが分かった。

今の職場より好条件ではなくなったが、内定後で別の転職先を探すには時間もかかるので、不満を抱えたまましぶしぶ入職することに。

しかし、入職後さらに、募集時の自分が希望している診療科とは違う科へ当面配属されるような話になり、いつまでたっても当初の診療科へは配属されず、元の職場よりもかなり激務になったために体調を崩して退職した。

失敗を回避するには？

このような事態を防ぐためには、早めに条件面などの確認をしておくことが必要です。

内定後であっても、契約書を見て聞いている話と違うなどの場合には、確認しなければなりません。

自分が納得できないのであれば、内定が取り消されるのではないか、次の転職先を探すのは面倒との思いから、腑に落ちないまま転職しても必ず後悔することになります。

しかし、自分自身では言い出しにくい面があり、特に条件交渉においては相手の心象を考慮すると躊躇してしまうことになるでしょう。

ベストな方法は、転職サイトのコンサルタントにサポートしてもらうことです。

コンサルタントは、転職先への条件交渉も代わりに行ってくれますので、心強い味方にできるのです。

また、そもそもこのような不誠実な対応をする求人先は、看護師を軽んじていることが丸わかりですので、看護師が長期に渡り働き続けられるような職場とは考えられません。

他の転職先を探した方が良いでしょう。

その場合でも、転職サイトを利用していれば、時間のロスを最小限に抑えることができます。

転職失敗のリスクを低減させるために

特に異分野への転職には、それまでと勝手が違いますので、現実的にどのような職場であるのか、同じような転職をした経験者の話を参考にするなど、実情をリサーチすることは欠かせません。

自分でもインターネットを利用し、経験者のブログなど体験談を収集するとか、その転職先の評判や口コミを探すなどできる範囲での情報収集は徹底してやっておきましょう。

そして、自分だけでは実情を把握するのにも限界があることも多いですので、求人先の詳細情報を把握している転職コンサルタントに協力してもらうことで、転職後に「こんなはずでは…」と後悔してしまうような事態はかなり減らすことができます。

今までの職場より自分にとってメリットのある職場で働くために転職をするのですから、失敗回避のために転職サイトとコンサルタントは積極的に活用しましょう。